小井土 善彦 2025年02月22日
お灸の研究が、今月発行された全日本鍼灸学会雑誌に掲載されました。
つくば国際鍼灸研究所で実施した調査を投稿しました。1500人を超える「きゅう師」から回答があり、現在の日本におけるお灸の実態が把握できる内容になっています。

鍼灸は、時代とともにこれからも発展し続ける伝統医療です。セルフケアの一手法としても可能性が期待できるお灸の研究が、今後ますます発展するように願っています。
当院では、妊活から産後の育児期にかけて元気に過ごせる体力づくりや、術後や更年期の体調管理にも、セルフケアにお灸を取り入れています。鍼が怖い方には、お灸だけの治療にも対応していますので、是非ご利用ください。
当院は、日々の臨床とともに、鍼灸が国民の健康政策に取り入れられるように研究活動を行っています。
小井土 善彦 2024年11月24日
朝から良いお天気の中、日本東洋医学会関東甲信支部の第32回神奈川県部会学術大会に参加してきました。
一般演題も含め、鍼灸の報告はありませんでしたが、漢方薬を取り入れて日々奮闘しておられる先生方のお話しは、鍼灸にも共通することもあり、有意義な時間を過ごすことができました。
現在の医学には、西洋医学で明らかな原因が見つからなければ、冷えは治療の対象にはなっていませんが、漢方医学や鍼灸医学では、冷えそのものが体調不良を表していると考え、治療の対象になります。寒さの邪気に侵入され、体の中に居座られしまうと、心身にさまざまな悪影響を及ぼします。風邪を引きやすい、疲れやすい、元気が出にくくなることもあります。女性では、月経や妊娠にも影響を及ぼすと、東洋医学では考えられています。月経や妊娠に関わることや更年期の諸症状、妊活中の困りごとなどの解決法の一つとして、鍼灸をお考えの方は、ぜひご相談ください。
小井土 善彦 2024年11月20日
横浜は、朝から冷たい雨が降り続いています。4日前の日曜日は、東京都から委託を受け東京都はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師会が開催した講習会に講師としてお招き頂きました。会場となった都内の学校に向う際は、上着が要らないほどの陽気でした。
大任を無事に終えることができ、ホッとしています。
急激な気温の変化に、イチョウも大慌て。冬空に朝日を浴びて、光り誇っているように見えます。
寒邪に入り込まれないように、大袈裟でも結構ですので、暖かくお過ごしください。
serie89_admin 2021年06月30日
辻内 敬子 2020年03月06日
こんにちは せりえ鍼灸室のツジウチです。
以前、不妊クリニックにて、「不妊と鍼灸」についてお話させていただく機会をもらいました。
2018年5月のJAMAという権威ある医学会雑誌に投稿された見解では、
妊娠率と出産率に影響を及ぼさなかった!という結果が報告されてしまいました。
私たち鍼灸師には、臨床的に手応えを感じている不妊患者さまがいる一方で、
研究になると、分母をそろえたり、条件を一定にするなど、難しいのが臨床研究です。
この研究の結果の考察では、新鮮胚移植と胚盤胞移植の方が混在していて、研究対象者にばらつきがあったことなどが報告されています。
また、研究を辞退して、自分で地元の鍼治療院にかかりだしてしまった方もいたことも述べられていますし、短期間の研究機関であったことなど、まだまだ内容を精査していかなくてはならないようです。

冷えが不妊に関係しているかという論文では、冷え症の方は、不妊症の方の中には、半分程度とする報告があり、冷え症の人は不妊である、ということにはできないのですが、
冷えた状態は、良くないと考えられてきています。
ぜひ、冷えを感じている人は、冷えを追い出すように取り組んでいきましょう。
まずは、運動です。

東洋医学的に冷えを説明すると、
陰陽二つの気が体内を循環しています。
それらが身体を循環しているので、身体は温かくなっているのですが、
陰気は冷たいところを好み、陽気は暖かいところが好きなので、足もとが冷えてしまいます。
冷えていると、冷たい足元から陰気は上に上ろうとせずに、陽気は暖かい上半身から下がってきません。気の巡りが悪い状態です。
そして、血と気は一緒に巡っていますので気の巡りも悪くなると考えます。
血と気の巡りをよくするには、歩くことが大切ですよ。

辻内 敬子 2020年03月04日
こんにちは
せりえ鍼灸室のツジウチです。
新型肺炎コロナ騒ぎの中でしたが、万全なる準備をして、2020年3月1日の学習会に参加しました。
テーマは不妊治療です。

第1題目は、みなとみらい夢クリニックの培養室長の家田祥子先生からのお話でした。
培養液はじめ、培養技術など、進歩してきている状況、技術上達のためのトレーニングなど、各種方面からお話していただきました。
不妊治療専門のクリニックをどう選択するかも必要になることがわかりました。
午後からは、小井土院長による「生殖補助医療の鍼治療のエビデンス」についての講演でした。
早く、不妊には鍼灸治療がいいですよ、という日が来るように私たちも頑張ります。
体調を整えること力を発揮しているので、ご利用くださいね。

妊活お灸ご利用ください。
辻内 敬子 2020年01月22日

こんにちは
せりえ鍼灸室のツジウチです。
河出書房から出版された「妊活お灸」は、せりえ鍼灸室の小井土院長が書いています。
妊活は、普段からの生活習慣の改善とともに、6か月間の過ごし方も大切です。
お灸は、自分でもできます。
最初は、お灸のすえ方などを鍼灸師に教わった方が、安心してできますので、
継続してもらえる方が少なくありません。
妊活お灸では、症状や体質に応じて、お灸のツボ処方をしています。

月経痛がある方、月経量が多い方、極端に少なくなってきている方、月経一つを例にしても、体質が違います。ツボ処方は同じ場合でも、体質改善にかかわる目標は違っています。
小さな変化を見逃さずに、一緒に、妊活に取り組んでいきましょう。
半年程度は、卵子の成長・発育に必要な期間です。
採卵ができない、などのお悩みの方はご相談ください。
辻内 敬子 2019年07月25日
こんにちは
せりえ鍼灸室のツジウチです。
不妊治療は、体外受精いくまでに、いくつかの山があります。
一つの報告ですが、
妊娠率と移植率が、鍼灸併用群がよくなると聞くと
鍼灸も試してみたくなりませんか?

今回は、鍼灸柔整新聞(2019年6月10日号中国医学情報)から紹介します。
不妊治療の体外受精卵移植の連続3回以上失敗者の60例、西洋薬単独と鍼灸併用の効果を比較したものです。(上海鍼灸雑誌、18年12期)
BMI:18.5~23.9、平均年齢30歳、平均不妊治療歴4.4年
めまい、耳鳴り、腰痛、性欲淡白の腎陽虚
両群共、月経3日目からホルモン剤治療をし、併用群は、月経2日目から毎日1回鍼灸治療を行ったところ、
結果:妊娠率は、単独群26.7% で、併用群は43.3%
移植率は、単独群は15.8%で、併用群は27.6%.
子宮内膜の状態も、併用群が単独群よりも改善したそうです。

せりえ鍼灸室でも不妊の鍼灸治療を行っていますので、試してみませんか。
辻内 敬子 2019年07月22日
こんにちは
せりえ鍼灸室のツジウチです。
一枝のゆめ財団は、鍼灸マッサージ師のための財団です。
そこで、8月に小井土院長の臨床実技セミナーが開催されます。
募集はわずかですので、あと残席1名だそうです。
身体診察と鍼灸治療を現代医学の視点から解説し実技指導を行います。
<開講日程と内容>
第1回 8月4日(日)10:00~17:00
テーマ「女性疾患概論 月経困難症、不妊症」
講師:小井土 善彦先生
第3回 8月25日(日)10:00~17:00
テーマ「更年期障害 不定愁訴」
講師:小井土 善彦先生
【講師プロフィール】
小井土 善彦先生(鍼灸学修士)
せりえ鍼灸室長
東京有明医療大学非常勤講師
著書『イラストと写真で学ぶ 逆子の鍼灸治療』
『妊活お灸』
<会場>
一枝のゆめ治療院
東京都北区赤羽1-45-5 クロスポイント赤羽1F(赤羽駅より徒歩5分)
<受講資格>
鍼師免許所持者、および免許取得見込みの方(学生可)
<受講料>
全3回:30,000円 別途材料代2,000円
<申込方法>
E-MailまたはFAXにて①~⑥を記入の上、下記までお申し込みください。
①講座名:女性疾患 ②お名前 ③ご住所 ④電話番号 ⑤学校または勤務先 ⑥視覚障害の有無
申込み・問い合わせ先:
一般財団法人 一枝のゆめ財団事務局
http://hitoedanoyume.or.jp
E-Mail:yume@hitoedanoyume.or.jp
Tel&Fax: 03-6310-5172


せりえ鍼灸室で行われている女性に優しい治療です。
困った時には、鍼灸院へ相談ください。
困る前から相談して欲しいですね。
辻内 敬子 2019年07月21日
こんにちは
せりえ鍼灸室のツジウチです。
「妊娠したい!」(不妊の鍼灸治療」についての学習会を行った際に、
妊娠したいならお灸を始めましょう、という鍼灸師さんの参加と
妊娠しても出産まで頑張ってお灸を続けていると、
いいことたくさんあります!と実体験からのお話ししてくださる方もいました。

すでに絶版になってしまっていますが、ご紹介したい本があります。図書館でみてくださいね。
「女性の一生と漢方」というみどり書房から出されている、産婦人科医の石野信安先生がかかれた本です。
この本は、鍼灸師だけでなく、これから妊娠したいと考えている人や、娘をもつ人、自分自身が女性である人など、妊娠、出産の身体作りから、身近にできるケアについても学ぶことができます。
妊娠したい、から、妊娠したら、出産したら、更年期になったら、老年期の準備として、お灸を利用してみて欲しいです。
この本では、妊娠安定期に入ったら、妊娠5ヶ月以降(16週から)に自分でお灸を据えていきましょうと、書いてあります。
以前、学習会の講師を担当してくださった村田渓子先生は、その石野先生にお子さんを取り上げていただいた時に、妊娠初期からお灸を行うとよい!と言われて、お灸を据え続けたそうです。
村田先生の実感は、ホントにお産が楽しくなったお灸っていいな~、マイナートラブルの解消から、お産の時にも、母乳にも!でした。

私たちも、その石野先生に教えにならえと、安産のお灸をすすめる女性鍼灸師の活動を始めたり、「いいお産の日」イベントで安産のためのつぼ療法体験を行ってきたのです。
「妊娠したい!」という女性も、
妊娠したら、なおさら、赤ちゃんとお母さんになるためにも
お灸をならって据えてみてくださいね。

直接灸もできるようになるといいですよね。
お灸の据え方は鍼灸院で教わってね。